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社会保険の知識

雇用保険の知識

雇用保険をもらうには

雇用保険(基本手当)の受給要件と手続きは?

○ 受給要件

離職の日以前2年間に賃金支払いの基礎となった日数が11日以上ある雇用保険に加入していた月が通算して12ヶ月以上あり、働く意思および能力があるにもかかわらず職業に就けないことが大前提になります。
 ただし、特定受給資格者については、離職の日以前1年間に賃金支払いの基礎となった日数が11日以上ある雇用保険に加入していた月が通算して6ヶ月以上ある場合も要件を満たすことになります。

基本手当は、一般被保険者が失業したときに支給されます。
受給要件としては、次の3つの要件をすべて満たさなければいけません。

  1. 離職していて、被保険者の資格を喪失していること
  2. 労働の意思及び能力があるものにもかかわらず、職業に就くことができない
  3. 原則として離職の日以前2年間に被保険者期間が通算して12ヶ月以上あることが必要です。
○ 受給の手続き

基本手当を受けるためには、離職後、まず住所地を管轄するハローワークに出頭し、
求職の申し込みをします。

そして、失業の認定を受けた日について支給されますが、待期期間(7日間)は支給されません。

待期期間を経過すると、4週間に1回、失業の認定された期間について給付金が支給されます。認定日に出頭できないときは、給付金は停止されますので、そのときは正当な理由書を提出します。

退職理由による給付制限とは
○ 給付制眼とは?

離職理由や公共職業安定所の紹介を拒む等、就労の意思が積極的でないときに、支給を制限されます。
給付制限は、就職の促進という雇用保険の目的を効果的に達成するためや不正を防ぐために、一定の期間または全部の期間の支給を制限するものです。

○ 支給制限の理由と期間としては、次のようなものがあります。

ハローワークの就職紹介拒否や、公共職業安定所長の指示した職業訓練等を拒否したときは、拒んだ日から1ヶ月間、基本手当は支給されません。
正当な理由がなく公共職業安定所長の行う職業指導を拒否したときは、拒んだ日から1ヶ月を超えない範囲内で、公共職業安定所長の定める期間支給されません。
自己の責に帰すべき重大な理由により解雇されたり、正当な理由がない自己都合によって離職した場合は、待期期間が満了後、1ヶ月以上3ヶ月以内の間で公共職業安定所長の定める期間は支給されません。

※なお、「自己の責に帰すべき重大な理由」の認定は、厚生労働大臣の定める基準に従って行うことになっており、正当な理由とは、退職が客観的にやむを得ないと認められる場合であって、被保険者の主観的判断は考慮されません。
偽り、その他不正の行為により失業給付を受け、または受けようとした者は、その日以後基本手当は支給されません。
しかし、やむを得ない事情があったと認められる場合、全部またはー部が支給されます。

自己都合退職の場合は、3ヶ月間給付制限されます。

転職した場合、被保険者期間は通算されるか?
○ 被保険者期間の通算

被保険者期間の算定については、離職した事業所における被保険者であった期間だけでなく、それ以前に働いていた事業所での期間も原則として通算されます。

※ ただし、次に該当する場合は通算されません。

  1. 被保険者でなくなった後1年以内に再就職せず、雇用保険の被保険者でなかった期間が
    継続して1年を超えたときは、それ以前の被保険者期間は通算されません。
  2. 以前の離職について失業手当の支給を受けた場合は、その離職以前の被保険者期間は
    通算されません。
受給期間と受給期間の延長について
○ 受給期間とは

受給期間とは、失業給付を受け取ることのできる期間のことです。
原則として、離職の日の翌日から起算して1年間に限られています。
この期間が経過してしまうと、たとえ失業給付の給付日数が残っていたとしても、
支給を受けることは出来なくなります。

○ 受給期間の延長

一定の要件に該当すれば受給期間を延長することができます。
一定の理由とは、受給期間内に、妊娠、出産、育児、疾病、負傷等の理由により30日以上引き続き職業に就くことができない場合が該当します。
その他の理由として介護、配偶者の海外勤務に同行、海外青年協力隊など海外へ派遣される場合などで職安が必要と認めた場合にも、受給期間は延長されます。

このような場合に該当したら、安定所に申し出て受給期間の延長の手続をしてください。その期間が1年に加算され、最大4年間まで延長されます。

役員は雇用保険に加入できるか
役員は雇用保険に加入可能か?

その立場が労働者的性格が強い人は、取締役であっても、雇用保険の被保険者となることができます。

雇用保険は、雇用労働者を対象とするものですので、原則として会社の取締役、監査役等は
被保険者となりません。
ただし、取締役であっても、同時に会社の部長、支店長、工場長等、従業員としての身分を有し、
労働者的性格の強い者で、雇用関係ありと認められる者は、被保険者となります。

労働者的性格が強いかどうかについては、役員報酬と賃金とを比較して(賃金として
支払われるものの方が多いかどうか)、その他の就労実態等を考慮して判断されます。

取締役で被保険者だった者が失業した場合は、算定の基礎となる賃金は、
労働の対償として支払われたものに限り、役員報酬は含まれません。

パートタイマーは雇用保険に加入できるか?

短時間就労者(パートタイム労働者)については、一定の要件を満たせば雇用保険の被保険者となります。

○ 被保険者となる要件

短時間就労者(その者の1週間の所定労働時間が同一事業所に
雇用される通常労働者よりも短く、かつ、40時間未満である者をいう。)については、
その者の労働条件が就業規則、雇用契約書、雇入通知書等により明確に
定められている場合であって、次のいずれにも該当するときに限り、被保険者として取扱われます。

  1. 1週間の所定労働時間が20時間以上であること。
  2. 1年以上、引き続き雇用きれることが見込まれること。
    (3ヶ月、6ヶ月等の期間を定めて雇用される者であっても、契約更新により1年以上雇用きれる
    見込みがある場合を含む。)
病気やけがで働けなくなった場合は
傷病手当について

離職後、ハローワークに求職の申し込みをした後、病気やけがのため、引き続き15日以上職業につくことができなくなったときは、基本手当は支給されませんが、それに代わり、基本手当と同額の傷病手当を受けることができます。

(ただし、健康保険等の傷病手当金や労災保険の休業補償給付等の受給ができる場合は、雇用保険の傷病手当は、受けられません。)

なお、病気やけがのため仕事につけない期間が14日以内の場合は証明書で認定日を変更したり、証明書により次回の認定日にまとめて認定できますので、基本手当が支給されます。

教育訓練給付について
○ 教育訓練給付とは

教育訓練給付制度とは、働く方の主体的な能力開発の取組みを支援し、雇用の安定と再就職の促進を図ることを目的とする雇用保険の給付制度です。
受講開始日現在で雇用保険の被保険者であった期間が3年以上(初回に限り1年以上)あることなど一定の要件を満たす雇用保険の一般被保険者(在職者)又は一般被保険者であった方(離職者)が厚生労働大臣の指定する教育訓練を受講し修了した場合、教育訓練施設に支払った教育訓練経費の一定割合に相当する額 (上限あり)が支給されます。

○ 支給額

支給額は以下のとおりとなります。

    被保険者期間3年以上(初回に限り、1年以上)
    教育訓練経費の20%に相当する額となります。
    ただし、その額が10万円を超える場合は10万円とし、4千円を超えない場合は支給されません。

高年齢雇用継続給付制度とは
○ 高年齢雇用継続給付制度とは

「高年齢雇用継続給付制度」は、60歳以上65歳未満の一般被保険者で、原則として60歳時点に比べて賃
金が75%未満に低下した状態で働いている方に対して給付金を支給する制度です。

この制度は、65歳までの雇用継続を援助・促進することを目的にしており、給付金には、
基本手当(失業したときに支払われる雇用保険の給付金)を受給しないで引き続き雇用されている方を
対象とする『高年齢雇用継続基本給付金』と、基本手当を受給し、
再就職した時点での支給残日数が100日以上の方を対象とする『高年齢再就職給付金』の
2種類があります。

○ 支給要件は

次の要件をすべて満たした場合に支給されます。

  1. 60歳以上65歳未満の方で、一般被保険者であること。
  2. 被保険者であった期間が通算して5年以上あること。
    (注)失業給付を受給したことがある場合は、その受給前の被保険者であった期間は
       通算されません。
       また、離職等により被保険者資格を喪失したことがある場合、新たな被保険者資格の
       取得までの期間が1年以内であり、かつその期間内に失業給付を受給していなければ、
       全て通算されます。
  3. 60歳到達時等の賃金に比べて75%未満の賃金で雇用されていること。
  4. 各暦月の賃金額が339,235円(平成19年8月1日現在)未満であること。
  5. 育児休業給付・介護休業給付の支給対象となっていないこと。
    高年齢再就職給付金の受給資格を満たすには、この他に、就職日の前日における
    基本手当の支給残日数が100日以上あること及びその就職(平成15年5月1日以降のものに限る)
    について再就職手当又は早期再就職支援金を受給していないことが必要です。
○ 支給される金額は
  1. 各月に支払われる賃金額が60歳時点と比べて61%未満に低下したときは
    各月の賃金額×15%相当額
  2. 各月に支払われる賃金額が60歳時点と比べて61%以上75%未満に低下したときは
    (−183/280)×各月の賃金額+(137.25/280)×60歳到達時等の賃金額
  3. 各月に支払われた賃金額と高年齢雇用継続給付金の合計額が
    339,235円(平成19年8月1日現在)を超えるときは、超えた額を減じて支給されます。
    また、支給額が、1,656円(平成19年8月1日現在)未満のときは支給されません。
○ 受給できる期間は

65歳に達する日の属する月までの期間について支給されます。ただし、高年齢再就職給付金は、基本手当の支給残日数が200日以上の方は、就職日の翌日から2年経過した日の属する月まで、100日以上200日未満の方は1年を経過した日の属する月までの期間について支給されます。

雇用保険料率(平成17年4以降雇用保険料料額表は廃止されました)
事業の種類 変更前 変更後
2 及び 3 以外の事業  

15/1000

( 6/1000 )

○ 土地の耕作若しくは開墾又は植物の栽植、栽培、接取
   若しくは伐採の事業その他農林の事業
○ 動物の飼育又は水産動植物の採補
  若しくは養殖の事業その他畜産、養蚕 又は水産の事業
○ 清酒の製造の事業
 

17/1000

(7/1000)

土木、建築その他工作物の建設、
改造、保存、修理、変更、破壊若しくは解体又はその準備の事業
 

18/1000

(7/1000)

()は被保険者の方が負担する率です。

雇用保険に加入してなかった場合、遡って加入できますか?

雇用保険に加入させなければならない労働者の手続きを会社が手続きを忘れていた場合、最高2年前までに遡って(手続する日から最高2年前)、被保険者の資格を取得する事が出来ます。

基本手当の支給を受けられる日数(所定給付日数)は?

○ 基本手当の支給を受けられる日数(所定給付日数)
「基本手当」の支給を受けることができる最大限の日数は、離職日における「被保険者であった期間」に応じて次の表1のとおり定められ、これを「所定給付日数」といいます。
ただし、倒産、解雇等により、再就職の準備をする時間的な余裕がなく離職を余儀なくされた方については、表2により、離職の日における「年齢」及び「被保険者であった期間」により「所定給付日数」が決定されます。
なお、障害者等就職が困難な方の「所定給付日数」は、表3のとおりです。

○表1.自己都合・定年・契約期間の満了などによる離職者
被保険者として雇用された期間
10 年未満
10 年以上
20 年未満
20 年以上
90 日
120 日
150 日
○表2.倒産・解雇(懲戒解雇を除く)などによる離職者
離職時の年齢 被保険者として雇用された期間
1 年未満 1 年以上
5 年未満
5 年以上
10 年未満
10 年以上
20 年未満
20 年以上
30 歳未満
90 日
90 日
120 日
180 日
-
30 歳以上 35 歳未満
90 日
90 日
180 日
210 日
240 日
35 歳以上 45 歳未満
90 日
90 日
180 日
240 日
270 日
45 歳以上 60 歳未満
90 日
180 日
240 日
270 日
330 日
60 歳以上 65 歳未満
90 日
150 日
180 日
210 日
240 日
○表3.障害者などの就職困難者(離職理由問わず)
離職時の年齢 被保険者として雇用された期間
1 年未満 1 年以上
45 歳未満
150 日
300 日
45 〜 65 歳未満
150 日
360 日
基本手当の支給を受けられる金額(基本手当日額)は?
○ 雇用保険で受給できる1日あたりの金額を「基本手当日額」といいます。
「基本手当日額」は、原則として離職した日の直前6ヶ月間に支払われた
賃金(賞与など臨時の賃金及び3ヶ月を超える期間ごとに支払われた賃金は除く。)の合計を
180で除して算出した金額(これを「賃金日額」といいます。)の、
およそ50%〜80%(60歳〜64歳については45%〜80%)となっています。
○ 「基本手当日額」は、雇用保険法第18条の規定により、前年度の毎月勤労統計における
平均給与額の変動比率に応じて、毎年8月1日以降変更されることがあります。
○ 最低額は1,656円で、最高額は離職の日における年齢に応じて上限額が設定されています。
年齢 賃金日額の上限額(基本手当日額の上限額)
30 歳未満 12,730 円( 6,365 円)
30 歳以上 45 歳未満 14,140 円( 7,070 円)
45 歳以上 60 歳未満 15,550 円( 7,775 円)
60 歳以上 65 歳未満 15,060 円 (6,777 円 )
就職促進給付とは?

就職促進給付について

○ 就業手当

就業した日の前日において、基本手当の支給残日数が所定給付日数の3分の1以上、かつ、45日以上残して常用以外の就業をした受給資格者に対して、就業した日について支給します。

※ 支給額=基本手当日額×30%

なお、支給対象日については、基本手当を受給したものとみなし、所定給付日数から減じます。
常用以外の就業とは、雇用期間が1年未満の場合や請負、委任等で労務を提供した場合及びボランティア活動などをいいます。

○ 再就職手当

就職日、または、事業開始日(準備期間がある場合は、準備開始日)の前日まで失業の認定を受けたうえで、所定給付日数の3分の1以上(所定給付日数が90日及び120日の方は45日以上)を残して常用就職(事業開始)した受給資格者に対して、支給します。

※ 支給額=基本手当日額×(支給残日数×30%)

なお、給付制限期間のある方は、最初の1ヵ月間については公共職業安定所及び民間の職業紹介事業者の紹介により職業に就いた場合、または、最初の1ヶ月間が経過した後、事業を開始した場合となります。

○ 常用就職支度手当

支給対象となる方は、就職日において45歳以上であって雇用対策法等に基づく再就職援助計画等の対象者、身体障害者、知的障害者、刑余者、特定不況業種離職者手帳所持者などです。
就職日の前日まで失業の認定を受けたうえで、所定給付日数を残して常用就職した受給資格者に対して、基本手当日額に27を乗じて得た額を支給します。
なお、残日数が90日未満の場合は、27ではなく、その日数(45日未満の場合は45)に10分の3を乗じて得た数となります。

※ 支給額=基本手当日額×(13.5〜27)

また、公共職業安定所のほか民間の職業紹介事業者による紹介も支給対象となります。

妊娠・出産・育児・疾病等のため、すぐに就職できないときは
  • 雇用保険の受給期間は、離職した日の翌日から1年間ですが、
    その間に妊娠・出産・育児、疾病、親族の看護、転勤辞令に伴う配偶者の海外赴任に
    本人が同行する場合などの理由により、引き続き30日以上働くことができなくなったときは、
    最大3年間(注)受給期間を延長することができます。
    (注) 所定給付日数が330日の方は、3年-30日
        所定給付日数が360日の方は、3年-60日となります。
  • 受給期間延長の手続は、働くことのできない状態が30日経過した後の1ヶ月以内に、
    あなたの住・居所を管轄するハローワークへ。
    なお、受給期間延長申請は、本人が手続きに来られない場合は代理の方でも申請ができます。